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十八史略 「燕雀安知鴻鵠之志哉」 現代語訳

3月 4, 2014 by kanbunjuku // コメントは受け付けていません。



訳:蓬田(よもぎた)修一

<漢文>

燕雀安知鴻鵠之志哉

陽城人陳勝、字渉。
少与人傭耕。
輟畊之隴上、悵然久之曰、
「苟富貴、無相忘。」
傭者笑曰、
「若為傭畊、何富貴也。」
勝大息曰、
「嗟呼、燕雀安知鴻鵠之志哉。」
(十八史略 春秋戦国・秦)

<書き下し>

陽城の人陳勝、字(あざな)は渉。
少(わか)くして人の与(ため)に傭耕(ようかう)す。
耕を輟(や)めて隴上(らうじやう)に之(ゆ)き、悵然(ちやうぜん)之を久しくして曰はく、
「苟(いや)しくも富貴となるも、相ひ忘るること無からん。」と。
傭者笑ひて曰はく、
「若傭耕を為す、何ぞ富貴とならんや。」と。
勝大息して曰はく、
「嗟呼(ああ)、燕雀(えんじやく)安(いづ)くんぞ鴻鵠(こうこく)の志を知らんや。」と。

<現代語訳>

陽城の人は陳勝は、字を渉といった。
若いときから人に雇われ畑仕事をしていた。
(ある時、)畑仕事の手を休め、小高いところに行き、長い間嘆いた様子を見せてこう言った。
「もし金持ちで身分の高い人物になっても、みんなのことは忘れないようにしよう。」
雇われている仲間たち笑いながら言うには、
「君は雇われて畑仕事をしている。どうして金持ちで身分の高い人物になれようか、いやなれはしない。」
陳勝は大きくため息をついてこう言った。
「ああ、ツバメやスズメのような小鳥に、どうして大鳥の志が分かろうか、いや分からない。」



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